2025年6月、警視庁が摘発したSNS型投資詐欺グループの資金洗浄事件において、新たに**深沢加瑞磨(ふかさわ・かずま)容疑者(30)と室井大樹(むろい・だいき)容疑者(32)**ら男6人が逮捕・再逮捕されました。
彼らは、全国で220人以上からだまし取られた総額約68億円もの詐欺被害金の一部を、暗号資産(仮想通貨)に変換し、海外へ送金していたとされています。
この事件の背景や、容疑者の人物像、そして注目の「SNS型投資詐欺」の手口について詳しく解説していきます。
SNS型投資詐欺の概要と巧妙な手口
まず、この事件の大元となったのが、SNSを使った投資詐欺です。
容疑者らの関与が疑われる詐欺グループは、2023年4月から8月にかけて、全国28都道府県に住む約220人の男女から、約68億円もの巨額の金銭を詐取していたと見られています。
SNSでの勧誘から始まる詐欺の流れ
被害者たちは、InstagramやLINE、FacebookなどのSNS上で「確実に儲かる投資」などと甘い言葉で勧誘されます。実際には、偽の投資サイトやアプリに誘導され、入金させた金額は全て詐取される仕組みです。
投資詐欺グループは、実在する証券会社や仮想通貨取引所の名をかたり、非常に巧妙な偽装工作を施していたとされており、見分けが難しいのが特徴です。
深沢加瑞磨・室井大樹の役割は「マネーロンダリング」
深沢加瑞磨容疑者と室井大樹容疑者ら6人は、詐欺によって得られた金銭の一部、約4400万円を暗号資産(仮想通貨)に変換し、海外の口座に送金した疑いで、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)容疑により逮捕されました。
警視庁によると、彼らの主な役割は「資金洗浄(マネーロンダリング)」でした。これは、犯罪によって得られた金銭の出所を分からなくするために、仮想通貨を利用して国際的に資金を移動させる手口です。
資金の流れ
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被害者 → 詐欺グループの管理口座に送金
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詐欺グループ → 深沢容疑者らの名義口座に資金を移動
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深沢容疑者ら → 仮想通貨を購入し、海外口座に送金
このような流れで、資金のトレースを困難にし、最終的に現金化しやすくするというのが彼らの「仕事」だったと見られています。
深沢加瑞磨・室井大樹の顔画像は?人物像や経歴は不明点が多い
現在、報道機関によって深沢加瑞磨・室井大樹の顔画像は公開されています。
また以下のようなプロフィールが報道で明らかになっています。
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深沢加瑞磨容疑者(30):東京都江東区在住、職業は会社員
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室井大樹容疑者(32):東京都墨田区在住、職業不詳
深沢容疑者は一見普通の会社員として生活していたと見られており、SNS上でも目立った投稿は確認されていません。また、室井容疑者についても職業不詳であり、裏稼業的な活動をしていた可能性も指摘されています。
自宅はどこ?江東区・墨田区の住宅地に潜む犯罪者
深沢容疑者は江東区、室井容疑者は墨田区在住とのことですが、具体的な自宅の住所や建物などは明らかにされていません。
東京都江東区や墨田区は、住宅街と下町情緒が共存するエリアで、会社員やファミリー層も多く住む地域。そんな場所に、SNS型詐欺グループの資金洗浄を担う人物が潜んでいたことに、驚きを隠せない人も多いでしょう。
犯行動機は?「報酬目的」が濃厚か
警視庁は犯行動機を明らかにしていませんが、報道などから推測すると、**「高額な報酬目当て」**で詐欺グループと共謀した可能性が高いと見られています。
詐欺グループの一部として活動していた彼らは、おそらく「足がつきにくい仮想通貨の送金役」として雇われ、1件あたり数十万円~数百万円の報酬を受け取っていたのではないかと見られています。
警視庁が追う「68億円の金の流れ」
今回の逮捕は、68億円にも上る詐欺被害金の「資金ルート」の一端を解明したにすぎません。警視庁は今後も以下のような点を重点的に捜査していくと考えられます。
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実際の詐欺グループの「首謀者」の特定
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洗浄された資金が最終的にどこへ行ったか(換金先)
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他に加担した人物の特定と逮捕
被害者の中には、老後資金や退職金を失った高齢者も多数おり、社会的影響は極めて深刻です。
SNS型詐欺に騙されないために|私たちができること
今回の事件を教訓に、私たちができるSNS型詐欺対策をいくつかご紹介します。
1. SNSでの投資話は100%詐欺と思え
SNSで「簡単に儲かる」「確実に利益が出る」といった文言で勧誘してくるアカウントは、ほぼ全てが詐欺です。プロの投資家や証券会社は、SNSで個別勧誘はしません。
2. 金融庁の認可を確認
投資案件に勧誘された場合は、まずその会社やサービスが金融庁に登録されているかを調べましょう。無登録業者の場合、すぐに連絡を断ちましょう。
3. 被害に遭ったらすぐに警察と消費者センターへ
被害を受けた場合、泣き寝入りせずに警察や国民生活センター、消費者庁に相談しましょう。初動が早ければ、資金回収の可能性が少しでも高まります。
まとめ|SNS時代に潜む危険、信頼は「目に見える実績」で判断を
深沢加瑞磨・室井大樹容疑者が関与したSNS型投資詐欺の裏では、何百人もの人々が人生を狂わされています。手軽に情報が拡散される現代だからこそ、「見えない相手」を信じるリスクを常に考える必要があります。
今後の捜査で、さらなる実態解明とともに、被害者への救済が進むことを願うばかりです。
※本記事の情報は2025年6月19日時点の報道に基づいています。
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